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2007年8月28日 (火)

わたしを束ねないで

新川和枝さん(詩人)の

「わたしを束ねないで」 です

わたしを束ねないで
あらせいという花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲妻
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲妻

わたしを止めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽ばたき
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音

わたしを注がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちている
苦い潮 ふちのない水

わたしを名づけないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
座りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで
、(コンマ)や。(ピリオド) いくつかの段落
そしておしまいに「さよなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩

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コメント

う==ん・・・
難しい詩ですね
windさんの心境なの?
自由になりたいの?風だものね・・・
私も自由だったアノ頃にかえりたいな ユーミンの唄ではないけれどね(^^;)人生半分きてしっまったよ・・(苦笑)

投稿: 笑顔のたんぽぽ | 2007年8月28日 (火) 20時33分

自由になりたい  というより
自分らしくいたい・・・かな
 


誰が書いたか 言ったか忘れてしまいましたが

自由なものは こころのなかの 物思い
目をあける以外に 止めるものはない


それこそ 風のように どこへでも飛んでいける

投稿: wind | 2007年8月29日 (水) 00時38分

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